キッチンスタッフ

VOL.004

2014.07.21(Mon)up!

キッチンチームリーダー 釘本祐一さん
高校生のときに始めた飲食店のアルバイトで調理師を目指す先輩と出会い、調理の専門学校に入学。卒業後は、フランス、東京、札幌のフランス料理店に勤務し、料理の腕を磨く。ワークライフバランスがとれる調理の仕事を求めて、2008年にIKEA神戸に入社。フード部門のレストランで、35名の部下をまとめるキッチンリーダーを務める。休日は、家族と過ごす時間を第一に、趣味の家庭料理をふるまう。子どもの頃になりたかった職業は、プロボクサー、芸術家。

食を通じて心地よい スウェーデン体験を。

専門学校を卒業後、ストイックに調理の仕事一筋に歩んできた釘本さん。
あることをきっかけに、フランス料理店から家具店へと活躍の場を移した。
その時々の自分に合った働き方を見つけてきた彼が目指す、次なるステージとは。
しごとを通して感じたコト、学んだコト、いまだからわかるはたらく気持ちを伺った。

食文化を伝え、その国の魅力を伝える。

スウェーデン流の働き方に魅せられて。

全世界に300店以上を展開するスウェーデン発の家具店イケア。デザイン性と機能性を備えた手頃な価格の製品に、日本のファンも多い。その人気を支える要素の1つが、スウェーデンの食文化を伝えるフード部門だ。
「たくさんある家具店の中でも飲食がミックスされている業態は見当たらなかったので、こんな環境で仕事ができたらおもしろいな、と思いました」
 釘本祐一さんは、関西初の店舗となるIKEA神戸のレストランで、オープンの2008年から働いている。修行のために渡仏するなど、ストイックに調理の道を追求してきた釘本さん。入社を後押ししたのは、あるきっかけから芽生えた思いだった。
「以前の職場では朝から晩まで働くのは当たり前。そこで、たくさんの学びがありました。でも、結婚して子どもができたときに、『自分のエゴだけで働いていていいのか』と考えたんです。[ワークライフバランス 調理]で検索したら、イケアの求人がヒットしました」
 自分をいかに磨くかに置かれていたプライオリティが、イケアに入社後は大きく家庭にシフトした。家族と過ごす時間が、格段に増えたと笑う。
「イケアでは、パタニティリーブといって子どもが生まれる際に父親も15日間の特別休暇を取れます。所定休日を合わせれば約1ヶ月、入社後に子どもが2人生まれているので、それを2回取っているんですから、すごいですよね(笑)。誰かが抜けても仕事が回る仕組みができ上がっているのが、イケアの強いところ。ワークライフバランスを、日々だけでなく人生全体で考えることができます」

チームで協力して食文化を伝え切る。

レストランに所属する釘本さんだが、幹部候補を育てる研修プログラムに自主的に参加し、ストア全体についての知識も深めている。
「以前はストア全体を見る広い視野が足りていませんでした。他部署の仕事はもちろん、お客さまが休まる場所を提供し、スウェーデンの雰囲気を料理で味わっていただくというレストランの存在意義をより深く理解できたのも、研修プログラムのおかげです」
 自ら手を挙げてリーダーになった釘本さん。今では35名のチームメンバーをまとめ、育成に努めている。そんな中でのやりがいとは。
「キッチンの仕事はスポーツに近くて、チームプレーのためには個々のレベルを均等に上げないといけません。一緒に働くスタッフが、教えられたことを吸収して責任を持って成長していくのが楽しく、心強いですね。失敗すればフィードバックして、次はできるようにアドバイスします」
 失敗こそ成長のチャンス。そう自信を持って話す理由は、自身が体験した[ザリガニ事件]にある。
「スウェーデンはザリガニを食べる習慣があり、イケアでも年に一度、ザリガニパーティーを行います。初年度に、『きっと抵抗があるからそんなに量は出ないだろう』と予想したんですが、いざ始まってみると足りなくなってしまって。お客さまに気持ち良く帰っていただくことだけを考え、通常営業しているレストランから急きょ他の食材を借り、無事に終えることができました。食文化を伝えることは、スウェーデンのお国柄をお客さまに紹介する好機でもあります。あの失敗から学んだことが、すごく大きかったですね」
 翌年からたっぷりのザリガニが用意されたパーティーは、発売開始30分程でチケットが売り切れる大人気イベントとなった。経験が浅くてもやる気を重視し、失敗から学ぼうという社風を物語るエピソードだ。
「弱みを補い合えるチームでありたいと思います。僕自身は、一歩上の視点でフード全体を見るマネジャー、そして部長を目指していきたいですね」

しごとのツボ

Q. 仕事で大切にしていることは?
A.ホウレンソウ(報告・連絡・相談)。ストアは朝から晩までほぼ年中無休で開いているため、なかなか会えないメンバーとのコミュニケーションが大切。
Q.この仕事の醍醐味は?
A.スウェーデンに行ったことがなくても、食文化を通してスウェーデンの魅力をお客さまに紹介できること。その国を知るうえで、食文化は欠かせない。
Q.プロフェッショナルな技は?
A.平日でも1000組、土日は3000組近いお客さまが訪れるため、チームプレーでできる限り早くお料理を提供し、疲れた体を休めていただく。
取材者からひと言
フランス料理店から家具店のレストランへ。釘本さんの決断の裏には、家族の存在がありました。「おうちが一番」を提唱するイケアの懐の深さもさることながら、釘本さんの柔軟な姿勢と強い意志が、新たな働きがいを生んだのだと感じました。朝食からディナーまでキッチンはフル回転!IKEA神戸は、家族との大切な時間を過ごすのにピッタリの場所ですよ。
会社プロフィール:イケア・ジャパン株式会社
「より快適な毎日を、より多くの方々に」をビジョンに、優れたデザインと機能性を兼ね備えたホームファニッシング製品を手ごろな価格で提供する、スウェーデン発祥の家具店。26カ国約300店舗、日本国内に全8店舗を展開している。

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取材・撮影日=2014年6月26日



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