体験教室スタッフ

VOL.010

2014.09.15(Mon)up!

神戸市立六甲山牧場 まきば夢工房 体験教室 宮下博文さん
香川県出身。フリーターを経て製菓の専門学校へ進み、卒業後は神戸の製菓会社に就職。パティシエとして約2年間、工場で製造を担当する。お客さまと直接ふれ合える仕事を求め、2007年に神戸市立六甲山牧場へ入社、体験教室のスタッフとして活躍する。自分のお店を持つという夢に向かって、居酒屋のアルバイトと掛け持ち中。休みはほぼないが、毎日20分のジョギングだけは欠かさない。子どもの頃になりたかった職業は、小学校の先生。

動物と自然を 人と一緒に楽しむ。

さまざまな動物とふれ合える六甲山牧場で活躍する宮下さん。
パティシエとして働く製菓工場から、お客さまとの関わりを求めて転身した。
六甲に広がる自然の中で幅広い世代の人と出会い、夢を膨らませている。
しごとを通して感じたコト、学んだコト、いまだからわかるはたらく気持ちを伺った。

動物や自然はもちろん 人との出会いが魅力。

幅広い世代の お客さまとふれ合う。

六甲山の自然の中で、羊やヤギ、牛や馬などたくさんの動物たちとふれ合い、さまざまな体験型イベントに参加できる神戸市立六甲山牧場。バターやアイスクリームを手づくりできる体験教室の、頼れるお兄さんが宮下博文さんだ。
「お客さんに手順を伝え、乳製品をつくってもらいます。どうやったらできるかコツを伝えながら、乳製品のできる工程やおいしさを知ってもらいます」
 元々は製菓の専門学校を卒業し、パティシエとして製菓工場に勤めていた宮下さん。牧場へと活躍の場を移し、今年で7年目になる。
「工場では、ひたすら作業。お客さんの顔が見えないし、自分がつくっているお菓子が本当においしいのか分からなくなってしまって。全然違った環境でやってみたいと思い、ここへ来ました」 お客さまと直接関われるだけでなく、動物と自然に囲まれて、イキイキと仕事に取り組む毎日。ただ、はじめるまでは、少しだけ不安もあったという。
「子どもが苦手だったんです。でも、あるとき、耳の聞こえない子がずっと僕の服の袖をつかんできて。子どもたちは相手が誰でも、何でも『なんで?』と聞いてきます。それがめっちゃかわいくて。ふれ合っていたら楽しくて、子どもがどんどん好きになりました(笑)」
 誰とも言葉を交わさなくても1日が終わる今までとは、180度違う世界。『今はしゃべってなんぼ』と笑う宮下さんは、人との出会いを満喫している。
「遠方から来ている方も多いんですが、僕の地元・香川から来たお客さんで行きつけのうどん屋が一緒だったときは、めっちゃ盛り上がりましたね(笑)」
 週に5日、大阪の自宅から1時間半かけて通うのは、ここでしか出会えない人がいるから。そんな宮下さんには、もう1つの顔がある。
「将来的に自分のお店を持ちたいので、居酒屋バイトと掛け持ちしています。居酒屋は、大人相手でお酒を飲むところ。ここは主に、子どもやファミリーが楽しむところ。牧場で働いて、どんな世代でも対応できるようになったのは、すごく良かったですね」

手づくりの思いが 人と人を結ぶ。

バラエティに富んだメニューを手づくりする体験教室では、ほかにも手づくりのものを見つけることができる。
「説明用のボードはアルバイトの芸大生が書いてくれていますし、皆それぞれ得意分野を生かして教室をつくっています。僕の担当は…おしゃべり(笑)。トークにマニュアルはありません」
 当初は先輩を見て真似ていた話し方や進め方にも、徐々に自分のスタイルができてきた。
「お客さんによって言い方を工夫します。丁寧に分かりやすくが基本ですが、子どもには敬語を使わずに、『わかる?』って距離を縮めてみたり。1人で体験に来ている子もいるので、満席だったとしても全員に声をかけるようにしています」
 どうしたらみんなが楽しそうに帰ってくれるか。誰かが正解を教えてくれるわけではない。自ら体験して発信していくことが大切だと、宮下さんは言う。
「体験自体は難しくないですし、つくるものがおいしいのは当たり前。でも、『楽しかったね』『おいしかったね』以上のことをやっていくことが、体験教室だけでなく牧場全体を良くしていくと思います」
 独立を目指す宮下さんらしく、お客さまに愛される場所づくりへの思いは、人一倍強い。
「例えば、今10歳の子が20歳になったときに『昔ここに来たな~』って思い出してくれる場所にしたいんです。また来ると言っても、牧場は毎日来る場所じゃない。だからこそ、『また来たい』と思ってほしいんです。長いスパンですが、まずは体験できるメニューを増やして、そういう人をもっと増やしたいですね」

しごとのツボ

Q. 仕事で大切にしていることは?
A.自ら体験して発信していくこと。マニュアルや正解がある仕事ではないので、スタッフそれぞれが創意工夫してお客さまに楽しんでもらう。
Q.この仕事の醍醐味は?
A.子どもをはじめとする、たくさんの人との出会いとふれ合い。遠方から来てくださる方もいれば、体験を楽しみに毎年来てくださる方もいる。
Q.プロフェッショナルな技は?
A.丁寧に分かりやすくを基本に、子どもには敬語を使わず距離を縮めるなど、相手によって言い方を工夫する。満席でもお客さま全員に声をかける。
取材者からひと言
「動物は好きだけど羊は苦手」だった宮下さんは、もう昔。大好きな羊たちに囲まれて、人懐こい笑顔をカメラに向けてくれました。神戸の市街地からも車で30分ほどの六甲山牧場には、動物たちとのふれ合いだけでなく、グルメ、体験教室、イベントと、幅広い世代が楽しめるコンテンツがいっぱい。宮下さんのように自然体になれる場所へ、癒されに行きませんか!
会社プロフィール:神戸市立六甲山牧場
「人と動物と自然とのふれあいの場」をテーマに、さまざまな動物とふれ合えるレジャースポット。新鮮な牛乳からバターやアイスクリームを手づくりできる体験教室のほか、毛刈りショーや音楽コンサートなどイベントも随時開催。

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取材・撮影日=2014年7月14日



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