販売スタッフ

VOL.058

2016.06.20(Mon)up!

パティスリー リッチフィールド 西神中央店 森本 良子さん
現在、高校3年生、中学3年生、小学3年生の、3人の子どもを育てている。仕事の合間に授業参観へ行ったり、家の用事を済ませに帰ったり。「自宅、職場、学校が生活圏内にあるから、本当に安心」と、気がつけば今年5月に勤続10年を迎えた。スイーツが大好きで、平日の休みには友人とカフェめぐりをして過ごしている。今挑戦したいことは、洋菓子販売の専門資格である「ヴァンドゥーズ」の取得。

美味しいスイーツで心から満足してもらう。

初めて買ったシュークリーム、苺のショートに、ニューヨークチーズケーキ。
あまりにも美味しくて、その日以来、ケーキは必ず『リッチフィールド』で買った。
今はスタッフとして、その美味しさをお客様へ伝えている森本さんに
しごとを通して感じたコト、学んだコト、いまだからわかるはたらく気持ちを伺った。

ファン目線を忘れずにケーキの魅力を伝える。

会話の中に答えがある、接客の面白さを体感。

バウムクーヘンを連想させる、円形のエントランス。店内にはチョコレートソースで覆われたムースケーキ、季節のフルーツを使ったミルフィーユなど、常時20種類ものケーキと焼き菓子が並ぶ。パティスリー『リッチフィールド』と森本さんが出会ったのは、13年ほど前だ。
「衝撃的でした。甘すぎなくて、フルーツが美味しくて。スイーツはいろいろと食べてきたつもりでしたが、人生で一番! と思いました」
それからしばらくして、森本さんは新聞の折込広告で『リッチフィールド』のスタッフ募集を知る。明るく活発な笑顔が印象的な彼女だが、当時仕事を探す基準は、意外にも〝接客以外で〟だったそうだ。
「接客業には苦手意識があって、パートで入社してから2年位は製造補助をしていました。でも、店頭に出てケーキを陳列している時に、お客様からケーキについて聞かれて。どんなケーキか伝えている内に、『あれ? 私、接客好きかも!』という気持ちがフツフツと湧いてきました」
接客への興味に火がつき始めた頃、店のリニューアルでスタッフの入れ替わりがあった。これを機に、森本さんは販売スタッフとしてショーケースの前に立つようになる。
「伝え方を、より考えるようになりました。生地の食感はこんな感じですとか、チョコレートの甘さはこれくらいとか。パティシエから聞いた内容や試食して感じた味を、どんな言葉なら伝えられるだろう? と」
スタッフとして、そしてひとりのファンとして『リッチフィールド』のケーキが大好き。そのお客様目線を忘れずに、ケーキの魅力を分かりやすく伝えるのが森本さんの接客スタイルだ。
「いつ、どこで、誰と食べるのか? 食べるシーンをお客様から聞き出すことにも重点を置いています。チョコレートでも、子どもと大人では好みが違う。焼き菓子も持って行く場所、シチュエーションが違えば、選ぶお菓子、ラッピングが変わってきます。その場に適したものが分からなくて悩んでいるお客様はたくさんいらっしゃるので、『相談して良かった!』と言っていただけた時はとても嬉しいです」

スタッフみんなで作る最高の店、最高のケーキ。

接客は、今や森本さんにとって毎日の楽しみとなっている。しかし、仕事は楽しいことばかりではない。
失敗は今でもたくさんある、と彼女は苦笑いを浮かべる。
「ケーキはすごく繊細なもの。少しの衝撃でも崩れてしまうんです。以前、すぐ後ろに別のスタッフがいることに気づかずに振り返って、ぶつかってしまって。持っていたお客様のケーキを、目の前で床にひっくり返してしまいました。空中を飛んでいくケーキが、スローモーションで見えましたね」
パティシエたちがケーキひとつにどれだけの思いを込めているのか、工房にいた森本さんは知っている。だから余計に落ち込んだという。
「販売スタッフは、パティシエとお客様との〝つなぎ役〟。ケーキに込められた思いを伝えていくのが仕事なんです。だから同じ失敗を二度としないよう、自分も含めてスタッフ全員の動き方をみんなで見直しました。お客様へ、最高のケーキをお渡しできるようにしていきたいです」
昨年からは販売サービスリーダーとなり、新人の教育・指導をし、さらには会社の広報も務めている。〝接客以外で〟と始めた仕事は、仕事が好きになるほどに、ステップアップしながらかたちを変えた。
「たくさんの人に、当店のケーキを知ってほしいです。特に当店の看板商品、バウムクーヘンの美味しさをもっと広めたい。しっとりしていて、でも層はしっかりできている、自慢のバウムクーヘンです! どこにも負けないと、私は思っています」

お役立ちツール

「すべての予約状況を管理できるタブレット端末は、毎日の業務に欠かせません。熨斗の記名に使う筆は、慶事用とお悔やみ用(薄墨)の2種類。朱筆は指導用です。実は、熨斗が書けるのは社長のチェックをクリアした人だけ。私は書道七段を持っているので、スタッフの書字指導もさせてもらっています」

取材者からひと言
いろんな味のケーキに、キレイなデコレーション。私たちをワクワクさせてくれるスイーツには、実はパティシエの並々ならぬ努力と情熱が隠されていることを知りました。見えないところでの思いを知っているからこそ、「美味しい」という言葉が大きな喜びになるのだと思います。ただ商品を売るだけではない、販売スタッフのやりがいに触れた取材となりました。 
会社プロフィール:有限会社リッチフィールド
平成12年設立。同年、神戸市須磨区名谷にて1号店をオープンさせる。平成15年にはバウムクーヘンの工房を併設した西神中央店をオープン。昨年秋にオープンしたブランチ神戸学園都市店も加わり、3店舗を展開している。http://www.rich-field.biz/index.html

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取材・撮影日=2016年5月19日



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